「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースについて
少子高齢化が進むにつれ、労働人口が減少し人手不足は深刻化してきます。
そのため、高齢者の雇用を推進し人材確保を行う事は、どの企業でも必要な対策となってきています。
しかし人は高齢になるにつれて、身体機能がどうしても低下してきます。
そのため高齢の方を雇用するためには、設備を充実させたり作業を簡単に行えるよう整備したりする必要が出てきます。
例えば、高齢になると視力が低下してきますので、それを補助する設備を導入する事で、快適かつ効率よく仕事に取り組んでもらう事ができるようになります。
あなたの会社で働いている高齢の方は、仕事で不便な思いをしていないでしょうか?
もし、設備や作業が高齢者に配慮されていないとお考えなら、「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースを利用してみませんか?
この助成金は、高齢者の雇用環境整備の措置を実施する事業主が助成されます。
「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースは、どのような措置が対象となるか?
「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースは、事業主が企業内における高齢者の雇用の推進を図る措置を行う事で受給できます。
対象となる措置は以下の通りです。
・機械設備、作業方法、作業環境の導入または改善による、高齢者の雇用機会の増大
機械設備の整備に関しては、主に指先、視覚、筋力など身体的機能を使う作業を作業補助具や、機械設備を導入する事で負担を軽減する事で助成されます。
作業方法に関しては、主に判断力、注意力を必要とする作業において、作業方法を改善する事で作業における安全を確保する事で助成されます。
作業環境に関しては、照明など作業環境の改善により作業効率を高め、負担を軽減する事により助成されます。
・高年齢者の雇用の機会を増やすための能力開発、能力評価、賃金体制、労働時間など、雇用管理制度の見直しや導入。および医師や歯科医師による健康診断を実施するための制度の導入
高齢者の職業能力を評価する仕組みや、これを活用した賃金・人事処遇制度の導入や、高齢者の希望に応じた労働時間制度の導入を行う事で助成されます。
また、在宅勤務制度の導入や研修制度を導入する事でも助成金を受給する事が出来ます。
健康診断に関しては、健康診断を実施する制度を導入する事で助成されます。
上記のいずれかに当てはまる措置を行った場合、助成金を受給する事ができます。
「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースで受け取れる金額
「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースは、高年齢者雇用環境整備に使った経費の60%の金額が支給されます。
なお、生産性要件を満たしていることが確認できた場合は、経費の75%の金額が支給されます。
ただし、支給対象となる高齢者の数に28.5万円をかけた金額が上限となります。
対象となる経費は、既存の作業方法を分析するために必要な経費や、事業所のレイアウトの変更に要した経費など様々な経費が当てはまります。ただし人件費は含まれないので注意が必要です。
高齢の方に最大限力を発揮してもらうためには、設備や作業環境を整備したり作業方法を簡単なものにしたりする必要があります。
私たちが思っている以上に高齢の方は身体的機能が低下しており、簡単にできると思い込んでいる事ができないものなのです。
今後人手不足解消の対策などで、高齢の方を多く雇い入ることをお考えなら「65歳超雇用促進助成金」の高齢者雇用環境整備コースを、ぜひ活用してください。
この助成金を活用する事で、高齢の方にとっても快適な職場を、負担を減らしつつ作ることが出来ます。
働き続ける事を望む元気な高齢者はたくさんいます。そのような方が快適に働ける職場を整備する事で、今後の人材不足の問題も多少は解決出来る事でしょう。