「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コース事例
本日は家族に介護が必要になった従業員に、介護休暇を取得させる事で助成金を受給した実例を紹介します。
高齢化社会に伴い、家族の介護に直面する可能性は誰にでもある時代となっています。
介護は肉体的にも大変で、仕事との両立はかなり難しいのが現実です。
そのため仕事を辞めてしまう人もおり、大きな問題となっています。
この問題を解決するには、企業としても介護が発生した従業員のために介護休業などの措置を行う必要があります。
しかし現状ではなかなか介護休業などの制度が整っている企業は少なく、従業員に大きな負担がかかっているのです。
この現状を打破するために出来た制度が、「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コースです。
この助成金は仕事と介護の両立支援のために職場環境整備に取り組み、実際に介護休業の取得等を実施した事業主が助成されます。
介護で離職しなければならない・・
この助成金を活用し、従業員に介護休業を取得させたのが機械部品を製造しているA社です。
A社の従業員に介護が必要な方がおり、介護休業が取得できないか相談されていました。
介護にはかなりの労力がかかるため、仕事を続けながらの介護が難しかったためです。
休業できない場合は仕事を続けるのは難しいとの事でしたので、A社では介護休暇を取得してもらうことにしました。
このような対処を行う場合、「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コースは活用できます。
「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コースはいくらくらい受給できるの?
「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コースは、仕事と介護の両立のための職場環境を整備し、実際に介護休暇などを取得させる事で受給できます。
A社ではこの助成金を活用するため、あらかじめ労働者の仕事と介護の両立に関する実態を把握し、職場環境を整備していました。
この支援制度に沿って、介護休業が必要になった従業員に介護休業を取得させる事で助成金を受給できます。
実際に行う措置は、、、
・上司が面談などを行い介護支援プランを作成
・円滑に介護休業が取得出るよう、業務の引き継ぎ、整理を行う
・休業開始日前日までに業務の引き継ぎを実施する
・介護休業終了後に上司がフォロー面談を行う
・面談結果を踏まえ原職に復帰させる
・介護休業取得者を引き続き雇用保険の被保険者として雇用している。
以上を実施する事で、対象者一人あたり57万円が受給できます。
A社では相談のあった従業員に介護休業を取得させ職場復帰もしっかり行ったため、この金額を受給する事が出来ました。
A社で介護休業を取得した方は職場復帰した後、「介護休業のおかげで安心して介護に集中できた」と喜んでいます。
A社では今後も介護休暇が必要な従業員は出てくるだろうから、遠慮無く介護休暇を取得して欲しいと語っています。
「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コースを活用するには?
このように介護休業などの措置を行い、家族の介護が必要になった従業員をフォローする必要性が今後増してくるでしょう。
少子高齢化はますます深刻化するため、誰がいつ介護が必要になるか分かりません。
そのため、介護のための制度は早急に整えなくてはなりません。
とは言え、介護休業で従業員が一人減ると会社にとって負担となります。
そこで「両立支援等助成金」の介護離職防止支援コースを活用してください。
この助成金を活用することで、介護休業などによる企業の負担を最小限に抑える事ができます。
介護により離職した従業員は、収入が無くなるため生活が苦しくなってしまいます。
企業としても従業員に離職されると、それを補うために様々な対策を講じる必要が出てきます。
従業員のためにも、企業のためにも介護休業などの整備は必要不可欠です。
仕事と介護が両立できる職場環境を整備し、安心して介護に取り組める職場を作っていきましょう。