訪問型職場適応援助促進助成金
障がいのある方の中には、せっかく職を見つけてもその職場に適応できない場合があります。
不慣れな作業になれることができない場合や、周囲の人とのコミュニケーションが上手くいかないことがその原因と言えます。
また同僚などがどのように接して良いか分からず、指導が行き届かないことも原因となる場合があります。
このような問題を解決するために、職場適応援助という支援方法があります。
職場適応援助支援とは、障害者、事業主、障害者の家族に対して、職場適応に関するきめ細かな支援をする公的なサポート制度です。
障がいのある方の職場適応を図ることで、障がい者雇用の促進を目的として実施されています。
この職場適用援助支援を、職場等に訪問してもらい実施するものを訪問型職場適応援助と呼びます。
訪問型職場適応援助を実施することで、障がいのある方は職場に適応しやすくなるでしょう。
しかしこのような施策を行うには、費用など企業に負担がかかります。
そこで活用できるのが、訪問型職場適応援助促進助成金です。
この助成金は、訪問型職場適応援助者による支援を実施する事業主が助成されます。
訪問型職場適応援助促進助成金の対象
訪問型職場適応援助促進助成金を受給するには、訪問型職場適応援助者による支援を実施する必要があります。
訪問型職場適応援助者とは、、、
・訪問型職場適応援助者養成研修等の受講修了者であること
・障害者の就労支援に係る業務経験が1年以上
・労働災害に対応できる傷害保険等に加入している
・国や地方公共団体、特定地方独立行政法人の委託事業費から人件費が支払われていない
以上4つの条件全て満たす必要があります。
また、対象となる訪問型職場適応援助者による支援は、、、
・支援計画書の策定
・支援総合記録票の策定
・支援対象労働者に対する支援
・支援対象事業主に対する支援
・家族に対する支援
・精神障害者の状況確認
・地域センターが開催するケース会議への出席
・地域センターが、職業リハビリテーション計画に基づき必要と認めた支援
以上8つの支援が対象となります。
訪問型職場適応援助促進助成金の受給金額
訪問型職場適応援助促進助成金は、支援計画に基づき支援を行った期間を対象として助成が行われます。
支給額は、、、
・1日の支援時間が4時間以上の日は16000円、4時間未満の日は8000円とし期間中の合計額。
・訪問型職場適応援助者養成研修に関する受講料を事業主がすべて負担した場合、その受講料の1/2の額。
以上2つの額の合計が支給されます。
企業が障がい者を雇用し拡大していくために
障がいのある方が素早く職場に適応するためには、専門の援助者が間に入ることが最も効果的です。
もしあなたの会社で障がいのある方を雇用しており、職場になかなか適応できないようであれば訪問型職場適応援助者による支援を検討してみてください。
費用面での負担などが心配であれば、訪問型職場適応援助促進助成金も活用できます。
助成金を活用することで、企業への負担を減らしつつ障がいのある方に職場へ適応してもらうことができるでしょう。
障がいのある方の雇用は、今後大きな課題となってきます。
せっかく職に就けた方には、ぜひ職場に適応して長く働いてもらいたいものです。
障がいのある方が安心して働くことができるようにするためにも企業ができることに取り組んでいきましょう。