従業員の退職金を充実させる中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成は、中退共制度への加入を促進するために作られた助成金です。

中退共制度に新たに加入する場度する場合に、賭け金の一部が助成されます。

 

目次

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成を活用して退職金制度を作る

中退共制度とは、中小企業のために作られた国による退職金制度です。

加入している事業主からの掛け金を管理・運用し、労働者に退職金を支給する仕組みとなっています。

この制度を活用すれば、中小企業の退職金の水準を向上することができるというわけです。

 

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成の内容

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成は、退職金制度ごとに以下の4つの助成金に分かれています。

・一般の中小企業退職金共済制度に係る掛金助成

・建設業退職金共済制度に係る掛金助成

・清酒製造業退職金共済制度に係る掛金助成

・林業退職金共済制度に係る掛金助成

 

ここでは最も一般的な「一般の中小企業退職金共済制度に係る掛金助成」について紹介していきます。

 

一般の中小企業退職金共済制度に係る掛金助成を活用するには、中退共に新たに加入するか掛け金の月額を増額する必要があります。

中退共制度に加入し掛け金を納付するか、増額した掛け金を納付することで、その掛け金の一部を助成金でまかなえるといった形です。

ただし、賭け金の増額を実施する場合は、増額前の賭け金が月額18000円以下の場合のみ助成金を活用できます。

 

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成の受給資格

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成は、ほぼどのような中小企業でも利用できますが、例外として事業主がいくつか存在します。

・社会福祉施設職員等退職手当共済制度に加入している事業主

・解散存続厚生年金基金からの移行を申し出た事業主

・特定退職金共済制度を廃止した団体からの移行を申し出た事業主

・同居の親族のみを従業員として雇用する事業主

・確定給付企業年金または企業型確定拠出年金から移行を申し出た事業主

 

以上5つの条件のうち、いずれかに該当する事業主は助成金の対象となりませんので注意してください。

 

受取れる中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成の金額

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成では、中退共への賭け金の一部が控除される形で助成金が支給されます。

また、実施した内容により控除額が異なります。

 

まず、中退共に新規で加入した場合は、賭け金月額の1/2が中退共に加入してから4ヶ月目より1年間控除されます。

つまり、1人当たりの掛け金が10000円だとすると、4ヶ月目から1年間は1人当たり5000円の掛け金で済むということです。

1人当たり、年間6万円支給されるのと同じことですね。

 

ただし、1人当たりの上限が5000円に設定されているので、賭け金が20000円の場合も、5000円しか控除されません。

 

また、1週間当たりの30時間未満の短時間労働者に特例掛金月額を適用している場合、控除額の上乗せがあります。

特例掛金の月額が2000円の場合は300円、3000円の場合は400円、4000円の場合は500円を上乗せした額が、月々の賭け金から控除されます。

 

次に、賭け金月額を増額した場合は、増額分の1/3が賭け金から控除されます。

たとえば、10000円から19000円に増額したとするなら、3000円が控除され16000円の賭け金で済むということです。

こちらの場合は、増額した月より1年間適用されます。

 

中小企業退職金共済制度に係る新規加入等掛金助成を活用して退職金に備える

年金制度の将来も不確定な中、退職金は従業員の老後の生活を支える大切な収入の1つです。

その退職金が充実していない企業では、なかなか安心して働くことができないので、従業員が定着しづらくなってしまいます。

 

優秀な人材に長く働いてもらうためにも、福祉制度の充実は必要です。

助成金を使えば負担を軽減することもできますので、導入を検討してみてください。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

福岡市にある中小企業経営支援センターでは、助成金申請代行の専門家が御社の助成金申請を代行しています。

2017年現在、1000社以上をサポートし、20億円以上を受給してきた実績のある助成金申請のエキスパートである私達におまかせください!

目次