通年雇用助成金の活用法
本日は冬の間離職を余儀なくされる季節労働者を、通年雇用に切り替え助成金を受給した実例を紹介します。
建設会社のA社では、北海道での大型開発事業に取り組むため、多くの労働者を季節労働者として雇っていました。
北海道のような積雪寒冷地での開発事業は冬の期間中はストップしてしまうため、季節労働者は毎年冬の間失業を余儀なくされています。
このような状況では、季節労働者の生活は安定することが無く多くの問題を生んでいます。
この問題を解決する一番の方法は、季節労働者を通年雇用に切り替え安定した職に就いてもらう事です。
多くの季節労働者も、冬の間も働き続けることを望んでいます。
季節労働者を雇用する
そのような現状の中A社では今後の人手不足も見越し、季節労働者を通年のように切り替えることとしました。
労働人口は年々減少する一方です。今のうちに季節労働者を通年雇用に切り替えることで、人手を確保することができます。
また季節労働者にとっても、通年雇用に切り替えてもらえれば、冬になるたび失業することもなくなり生活も安定します。
このような取り組みを行う場合「通年雇用助成金」が活用できます。
この助成金は、季節労働者の通年雇用かの促進を目的としています。
A社では、この助成金を活用することにしました。
通年雇用助成金はいくらくらい受給できるの?
「通年雇用助成金」は、冬の期間中離職を余儀なくされる季節労働者を通年雇用に切り替えることで助成されます。
どのような対処を行ったかにより、受給できる助成金が異なります。
A社では季節労働者を通年雇用に切り替え、冬の間他の事業所に配置を転換し継続的に就労できるような措置を行いました
この際に受け取れる助成金は、対象期間中に支払った賃金の3分の2の額が助成されます。
対象期間とは、12月16日から3月15日の間の期間です。
A社ではこの期間、一人当たり約90万円の賃金を支払っていました。
そのため一人当たり60万円の助成金が受給できたのです。
この措置を行った場合、1年ごとに最大3回の助成金が受給できます。
ただし、2回目以降は支払った賃金の2分の1の金額となります。
つまり翌年以降は一人当たり、45万円の助成金が受給できるという訳です。
さらに他の事業所に配置転換すると、労働者は移動に経費が掛かります。
この移動の経費を会社で負担した場合、その経費相当額が助成金として受給できます。
ただし、移動距離により上限があるので注意が必要です。
福岡で通年雇用助成金を活用するには?
季節労働者は冬になるたび失業してしまうため、毎年不安定な生活を送っています。
このような方たちが安定した職を手に入れ、安定した生活を送ることができるようになるためにも、通年雇用に切り替えることは重要な課題となってきます。
今回の事例以外にも、通年雇用に切り替える措置には様々なパターンがあるかと思います。
そのパターンに合わせて助成金が受給できる可能性があります。
企業にとっても、季節労働者を通年雇用に切り替えるとメリットはあります。
今後、労働人口は減少するので、通年雇用に切り替え人材を確保することで、近い将来の人手不足に備えることができます。
通年雇用に切り替えることで、社内に技術を残すこともできます。ぜひ助成金を活用して、積極的に季節労働者を通年雇用に切り替えてください。