今回は障がいのある方が会社で継続的に働くことができるようになるために、職業訓練に力を入れている社会福祉法人の実例を紹介しましょう。
この社会福祉法人には、現在約50名の障がいのある方が職業訓練のために通っています。
皆さん職業訓練を受け、企業で継続的に働きたいとの希望をもって職業訓練を受けています。
この社会福祉法人では障がいの程度や、将来就きたい職業に応じて、全部で5クラスに分かれて職業訓練を実施しています。
そのため、障がいのある方も、意欲的に職業訓練に取り組むことができています。
この社会福祉法人では、教材代以外の授業料は頂いておりません。
なぜ授業料を頂くことなく、職業訓練が実施できているのか気になりませんか?
職業訓練を無料で行う方法
実は、障がいのある方に職業能力の向上・開発のため、障害者職業能力開発訓練事業を行う授業主に対して助成を行う助成金があるのです。
その助成金の名前は「障害者職業能力開発助成金」です。
この助成金は障がいのある方の職業能力開発訓練を促進することで、障がいのある方の雇用の促進や継続を図ることを目的としています。
助成金はいくらくらい受給できるの?
この助成金は、職業訓練を受ける障がいのある方一人当たりにかかる運営費が助成されます。
さらに、障がいの度合いによって助成される金額が異なります。
重度障害者の場合は運営費のうち5分の4の金額が助成され、それ以外の障害者の場合は4分の3の金額が助成されます。この計算で算出された金額が、四半期ごとに受給できます。
この社会福祉法人では職業訓練を実施するにあたり、一人当たり約20万円の運営費がかかっています。
そして職業訓練を受けている障がいのある方のうち、20名は重度障害者です。
つまり毎月、約770万円の助成金を受給することができているということです。
ただし受給には条件があります。その条件とは、職業訓練を受ける障がいのある方が訓練時間の8割以上を受講しなくてはなりません。もし8割以下しか訓練を受けていない方がいれば、その分は少し減額されます。
この社会福祉法人では、訓練内容も素晴らしく受講する障がいのある方の満足度も高かったため、ほとんどの方が訓練の8割以上を受講しています。そのため、助成金もしっかりと受給できているのです。
この社会福祉法人では、年間で約20名の方が職業訓練を終え新しい職場へ就職することができています。
これは職業訓練の内容が素晴らしく、社会に出てもしっかりと戦力になるよう訓練できているためです。今後はもっと施設や設備を拡大して、より障がいのある方に質の高い職業訓練が提供できるようにしていくそうです。
ちなみに、施設や設備を設置・更新する際にも「障害者職業能力開発助成金」を活用することができます。
障がいのある方へ職業訓練ができる施設は、まだまだ不足しているのが現状です。この状況を打破するために、職業能力開発訓練事業を始めたいという方は私達に相談してみてください。
「障害者職業能力開発助成金」は職業能力開発訓練事業のための施設を設置する場合にも、運営する場合にも使うことができます。助成金を活用すれば、自己の負担を軽くして職業開発事業を始めることができるでしょう。
職業訓練があれば、障がいのある方がもっと社会で活躍することができます。働きたい人が活躍できる社会を一緒に作っていきましょう。
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