両立支援助成金|退職を余儀なくされた従業員を再雇用するための助成金

両立支援助成金

妊娠や出産、介護などの理由で、退職を余儀なくされる方はたくさんいます。

例えば介護で休もうとする場合も、どれだけの期間休めばいいか見当もつきませんので、中小企業にとって介護休暇を取るのも現実的には難しいのかもしれません。

しかし、介護などが終わればまた働く必要があります。

その時、できることなら働いていた会社に再就職することを望む人も多いかと思います。

 

このような人を、再雇用するときに利用できるのが「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コースです。

この助成金は、育児や介護を理由とした退職者が職場復帰する際、従来の勤務経験を適切に評価し再雇用する事業主が助成されます。

 

 

目次

「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コースとは

「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コースを活用するためには、再雇用制度を就業規則に新たに規定する必要があります。

再雇用制度は以下の条件を見たす必要があります。

・制度の対象となる退職理由に、妊娠、出産、育児、介護が全て明記されている。

・退職時に退職理由を事業主が記録するものである。

・退職時に就業が可能となったときに再び雇用される希望を事業主が記録するものである。

・対象者の年齢について定年を下回る制限を設けていない。

・退職後の期間を設ける場合は3年以上であること。

・退職前の職種で再雇用する場合は、退職前の配置、賃金制度、資格制度を評価する。

・退職前と異なる職種で再雇用する場合は、退職前の配置、経験、勤続年数等を評価する。

・退職から再雇用までの間に他の会社で就業していた場合、業務内容、経験年数を評価する。

・退職から再雇用までの間に職業訓練の受講や資格取得を行っている場合、能力開発の実績を評価する。

・対象者の中長期的な配置、昇進、昇給等の処遇について、合理的な理由なく低く取り扱うものでない。

このような制度を規定した上で、対象となる労働者を再雇用することで助成金を受給することができます。

 

対象となる労働者は、以下に該当してなくてはなりません。

・妊娠、出産、育児または介護のいずれかを理由として退職したもの。

・再雇用されることを希望する旨が書面で確認できるもの。

・雇用保険被保険者として1年以上雇用されていた。

・退職日から1年以上が経過している。

・再雇用制度に基づき評価、処遇がされていることが確認できる。

 

また、再雇用時の雇用形態は

・再雇用時に期間の定めのない雇用契約で雇われ6ヶ月以上雇用されている。

・再雇用時に有期契約労働者として採用し、1年以内に期間の定めのない雇用契約を結び、6ヶ月以上雇用されている。

このいずれかに該当しなければなりません。

 

さらに、以下に該当する人は対象にはなりません。

・再雇用までに雇用や請負の関係にあった。

・再雇用までに資本的・経済的・組織的関連性等からみて密接な関係にある

・代表者または取締役の3親等以内の親族

・休業の理由などを理由で解雇されたもの

これらすべてを満たす労働者を、再雇用制度を施行後に採用する必要があります。

 

受け取れる「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コース

「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コースは、再雇用の採用日から6ヶ月の継続雇用後に1回目、1年間の継続雇用後に2回目の支給申請ができます。

また、再雇用が1人目と2~5人目で支給金額が異なります。

 

再雇用1人目の場合は、2回の支給申請でそれぞれ19万円が支給されます。

つまり、合計で38万円を支給することが可能です。

 

また、2~5人目においては、2回の支給申請でそれぞれ14.25万円が支給されます。

つまり2人目以降は、1人再雇用するごとに28.5万円ずつ加算されることになります。

 

「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コースを活用しよう

「両立支援助成金」の再雇用者評価処遇コースを活用すれば、介護などで一時は離職を余儀なくされた人を、金銭的なリスクを軽減して再雇用することができます。

介護などで離職した人は、会社にとっても大きな戦力だったかもしれません。

そのような人が助成金をもらいながら再雇用できるなら、会社にとっても大きなメリットとなるのではないでしょうか。

ぜひ助成金を活用して、会社の人材を強化してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

福岡市にある中小企業経営支援センターでは、助成金申請代行の専門家が御社の助成金申請を代行しています。

2017年現在、1000社以上をサポートし、20億円以上を受給してきた実績のある助成金申請のエキスパートである私達におまかせください!

目次