正社員として働いていると、毎年1回健康診断を会社の費用で受けることができます。
これは会社側に労働者の健康管理の一環として、健康診断を受けさせる義務があるからです。
しかし有期契約労働者に対しては、このような義務が生じません。
そのため有期契約労働者は健康診断を、自費で受けなくてはならない場合が多いのです。
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースとは?
正社員に比べ、有期契約労働者は賃金が低いケースがほとんどです。
自費で健康診断を受けるとなると、生活を圧迫してしまいます。
そのため何年も健康診断を受けていない、という人も多く存在するのです。
これは非常に重大な問題です。
若いうちは、それほど健康に気を遣わなくても良いかもしれません。
しかしいつまでも若い訳ではありません。
病気の発見が遅れ取り返しのつかない状態になっている、なんてことにもなりかねないのです。
このような問題を解決するためにできた助成金が、「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースです。
この助成金は有期契約労働者に対して、法定外の健康診断制度を制定し実施した事業主が助成されます。
どのような措置が対象となるか?
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースは、対象となる労働者が健康診断を受けられる制度を導入し、実施することで受給することができます。
対象となる健康診断の制度は、以下の3つのうちいずれかに該当している必要があります。
・雇入時健康診断
・定期健康診断
・人間ドック
また制度を導入した後、以下の条件を満たす必要があります。
・制度に基づき、のべ4人以上の対象労働者部実施している
・健康診断の制度を継続して運用している
・雇入時健康診断、定期健康診断に関しては、事業主が費用を全額負担している
・人間ドックに関しては、事業主が費用の半額以上を負担している
・健康診断制度を実施するにあたり要件がある場合は、就業規則等に規定している
これらの条件を満たし健康診断制度を運用することで、「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースを受給することが可能になります。
受け取れる助成金
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースは、1事業所当たり38万円が支給されます。
ただし、1事業所当たり1回のみの支給となります。
働いているとどうしても食生活が偏ったり、運動不足になったりして不健康になる場合があります。
定期的に健康診断を受けることで、不健康を早期に発見でき大きな病気を防ぐことに繋がります。
そのため有期契約労働者であろうと、健康診断を受ける制度を整えておく方が望ましいのです。
とは言え、健康診断も企業の負担となります。
そこで「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースを活用してください。
この助成金を活用することで、会社にかかる負担を抑えることが可能です。
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースの導入事例
本日は契約社員に対する健康診断制度を導入し、助成金を受給した実例を紹介します。
正社員で働く場合、毎年1度は健康診断を会社のお金で受けることができます。これは会社側に労働者の健康管理の一環として、健康診断を受けさせる義務があるからです。
しかしこの義務は正社員に限られ、有期契約労働者等には適用される場合は一部に限られます。
そのため有期契約労働者は、自費で健康診断を受けなくてはならない状況の方が多いのです。
しかし有期契約労働者は賃金が少ない場合が多く、健康診断を受けないケースが多々あります。
そのため自分が不健康な状態になっていることに気が付かず、生活習慣病などになってしまう場合もあるのです。
この問題を解決するために作られた助成金が存在します。
その助成金とは「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースです。
この助成金は有期契約労働者等に対し、法定外の健康診断を実施する事業主が助成されます。
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースの使い道
この助成金を活用し、契約社員に健康診断を受けさせる制度を導入したのが、化学製品を製造しているA社です。
A社では今後は人手不足が予想されるため、従業員の満足度向上のための取り組みを行っていました。
その取り組みの一つに、福利厚生の充実があります。
A社では数多くの契約社員を雇い入れていたのですが、健康診断の制度は導入していませんでした。
そこで、契約社員でも全員健康診断を受けられる制度を導入することにしたのです。
助成金はいくらくらい受給できるの?
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースを受給するには、健康診断の制度を導入する必要があります。
導入する健康診断の制度は、、、
・雇入時健康診断
・定期健康診断
・人間ドック
以上3つのうちいずれかに該当しなければなりません。
A社では、定期健康診断の制度を導入しました。
ただし制度を導入するだけでは、助成金は受給できません。
制度を整えたうえで実施する必要があります。
定期健康診断の場合、事業主が費用を全額負担しなくてはなりません。
A社では当然定期健康診断を、会社負担で実施しています。
また健康診断は、全ての契約社員が対象で実施するに要件はありません。
このような対処を行い、A社では「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースを受給することができました。
この助成金は、1事業所当たり38万円が支給されます。
A社で働く契約社員は、健康診断が受けられることにより安心することができたと話しています。
健康診断を受けないと、身体のどこかが悪くなっていても気づくことなく、気づいた時には手遅れの場合もあるからです。
A社に限らず、今後人手不足は深刻化するでしょう。
その対策として、今いる従業員の満足度を高めることは効果的と言えます。
従業員の満足度が高まれば離職される心配も減り、安定した経営が実現できるでしょう。
キャリアアップ助成金健康診断制度コースを活用しよう
「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースを活用すれば、健康診断の制度を導入することで助成金を受給することができます。
福利厚生の充実にも費用は掛かるので、助成金を受給できればうれしいですよね?
受給には様々な要件があるので、一度私達に相談してください。
私達なら、無料で助成金が受給できるか診断することができます。
健康診断制度を整えれば、有期契約労働者の満足度が上がり長く働いてくます。
また労働者は自分の健康状態を把握することができるため、病気に注意した生活を送ることができるようになります。
企業側にも労働者側にもメリットがありますので、ぜひ導入を検討してみてください。