時間外労働等改善助成金(テレワークコース)は、テレワークの導入に取り組む企業を支援するための助成金です。
時間外労働等改善助成金テレワークコースを活用しよう
テレワークとは、ICTを活用した場所や時間に捉われない働き方のことを指します。
会社に出社することなく、在宅やサテライトオフィスなどで仕事をする働き方のことですね。
企業がテレワークを導入すれば、育児や介護と仕事の両立も簡単になります。
また、通勤の負担を軽減することにも繋がるので、ワーク・ライフ・バランスの実現にも一役買う取り組みといえるのです。
時間外労働等改善助成金(テレワークコース)の助成内容
時間外労働等改善助成金(テレワークコース)を受給するには、テレワークを新規で導入する必要があります。
もしくは、すでにテレワークを導入していて継続的に活用する企業でも大丈夫です。
助成金を活用してテレワークを導入もしくは継続するにあたり、以下の取り組みの中から1つ以上を実施する必要があります。
・テレワーク用通信機器の導入・運用
・保守サポートの導入
・クラウドサービスの導入
・就業規則・労使協定等の作成・変更
・労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発
・社労士などによるコンサルティング
ただし、パソコンやスマートフォン、タブレットはテレワーク用の通信機器とは認められません。
テレワーク用通信機器の導入を検討しているのなら、専用の機器を導入するようにしてください。
テレワークを導入するための取り組みは、成果目標の達成を目指して実施する必要があります。
成果目標は以下の3つを全て達成する必要があります。
・評価期間中に対象労働者全員に1回以上テレワークを実施させる
・評価期間中の対象労働者がテレワークを実施した日数を週平均1日以上にする
・有給休暇の平均取得日数を4日以上増加、もしくは月間の残業時間を5時間以上削減
評価期間は、1ヶ月から6ヶ月の間で申請者が自由に設定できます。
テレワークの実施準備と合わせて、無理のない範囲で設定するようにしてください。
受取れる助成金の金額
時間外労働等改善助成金(テレワークコース)では、テレワークを導入するための取り組みにかかった経費の一部が支給されることになります。
成果目標が達成できたかどうかにより支給額が異なるので、できるだけ目標が達成できるよう取り組んでください。
まず、成果目標が達成できた場合、経費の補助率は3/4です。
ただし、テレワークの対象となる従業員1人当たりの上限は20万円、1企業当たりの上限額は150万円となります。
次に、成果目標が達成できなかった場合、経費の補助率は1/2です。
そそて、テレワークの対象となる従業員1人当たりの上限が10万円、1企業当たりの上限額は100万円となります。
上限額に関しては、「1人当たりの上限額」と「1企業当たりの上限額」の内、金額の低い方が適用されます。
たとえば、事務員5人に1人当たり30万円の危機を導入した場合、かかった経費は150万円です。
成果目標を達成すれば、補助率が3/4なので112.5万円受給できる計算です。
1企業当たりの上限額は150万円なので、そのまま受給できそうですが、1人当たりの上限額が20万円なので100万円の助成額ということになります。
時間外労働等改善助成金のテレワークコースは時代にあった助成金です
ICTが発達したことにより、働き方にも大きな変化が生まれています。
全ての従業員が会社に集まらなくても、仕事を進めることができる環境は整っているのです。
柔軟な働き方を推進する企業は、人材を確保しやすいという利点もあります。
時代に合わせた様々な働き方を導入するため、ぜひ助成金も活用してください。